
すばらしすぎでした。
アフガニスタンは中央アジアの内陸の国。首都はカブール。
国民の平均寿命はなんと48歳。。。
紀元前4世紀、アレクサンドロス大王が征服し
アレクサンドリアオクシアナという都市を建設しています。
18世紀に独立するも19世紀にイギリス・ロシアの激しい戦力争いに巻き込まれます。
1919年に再度独立しますがソ連の影響が強まって共産政権が成立。
その維持を狙って1979年にソ連が軍事介入。
イスラム勢力が反発して内戦となります。
タリバン崩壊後新政権樹立。米軍は今も対テロ戦争を続けています。
この混迷のアフガニスタンとかかわっているのが福岡出身の中村哲医師。
農村復興のため水利事業に携わっており、その活動はノーベル賞ものです。
2001年にはタリバンがバーミヤン渓谷の石仏を破壊するなど、
危機的状況にあったアフガニスタンの文化遺産。
それが今、太宰府で見られるのです。
アフガニスタンの弱者は戦乱の中にあるのに、
わたしたちはお正月から優雅に美術を鑑賞できるこの格差。。。
文化は理解してこそ守られ、残されていく。
そう思いアフガニスタンの文化に触れました。
この展覧会で展示されているのは紀元前2200年ごろから紀元後2世紀ごろにかけてのもの。
カブールのアフガニスタン国立博物館に所蔵されていましたが、
内戦で被害を受けました。
でも国の宝を守ろうと勇気ある博物館員たちが秘密裏に運び出し守ったものです。
古代、アフガニスタン花開いていた華麗な文化。
圧巻はアフガニスタン北部のティリヤ・テペから出土した黄金の装飾品。
ティリヤ・テペとは金の丘という意味。
1978年、遊牧民の有力者の墓が発見されましたた。
6基の墓に埋葬されていた女性5人と男性1人の装身具や装飾品がすばらしすぎて魅了されました。
6号墓の金の冠は瓔珞(ようらく)がシャラシャラ鳴りそうで、とても繊細。

衣装に縫いつけられた金の装飾品はハート型があったり、
そのデザインがすてきです。


象牙の女神像は今の日本のアニメのヒロインのように
胸とウェストと腰が誇張されてエロティック。

アフガニスタンに平和が訪れるよう、
国民が文化に触れられる余裕を持てるように願ってやみません。
※写真は九州国立博物館の提供を受けています。