2019年12月15日

「緋の天空」葉室麟

緋の天空 (集英社文庫)
緋の天空 (集英社文庫)


藤原不比等と県犬養橘三千代の娘で聖武天皇の皇后となった光明子が主人公の小説。
728年、光明皇后がやっと生んだ男の子、基王は夭折。
後継を巡る紛争の中で長屋王の変が起こります。
長屋王の変後の729年、光明子は王族以外から異例の皇后となります。
大宰府で梅花の宴が催されたのは730年のこと。
やがて光明皇后の娘の阿倍内親王は孝謙天皇として即位。
天然痘が流行して藤原四兄弟がすべて亡くなったり、
聖武天皇は不安な心そのままに都を転々と移したり、
光明皇后を取り巻く状況は困難なことばかり。
そんな悩み多い人生に寄り添った小説となっています。
この本でわたしの関心を最も引いたのは長屋王の息子、膳夫(かしわで)王。
光明子と膳夫は幼いころ心を通わせたという設定です。
梓澤要の小説「阿修羅」では阿修羅像のモデルは橘奈良麻呂でしたが、
葉室麟の小説では阿修羅像のモデルは膳夫とされています。
どちらにしても阿修羅像のメランコリックな表情は想像を掻き立ててやみません。
posted by 理乃(ニックネーム) at 17:31| 福岡 ☀| Comment(0) | ★太宰府関連本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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