京都国立博物館所蔵の名宝ということなのですが、
京都国立博物館に行ったときは、まったく見てませんでした…。
それもそのはず、最近まで絵巻には関心がなかったのですから。
それが激変しました!
この展覧会のおかげで。
なんて多様で、楽しい世界だったのでしょう。
昔は貴族しか楽しめなかったのが、
今では庶民も楽しめる…。その点は昔よりもよくなってますね。

(※写真は九州国立博物館から提供を受けています)
今回初めて音声ガイドを使ってみました。
ヘッドフォンが頭にフィットせず、ずるずるずり落ちるのは困りましたが、
音声ガイドって、分かりやすくていいものだと認識。
音楽まで入っていて、いい気分です。
わたしが行ったのは夏目房之介さんの「絵巻物の面白さと読み方」の講演があった日(前期)。
あの尊敬してやまない夏目漱石のお孫さんで、マンガ評論家です。
自分でスクロールしながら楽しむことができた絵巻。
絵巻の上を動く視線を意識した構成。
物語の世界へ誘い込まれる、そのドキドキ感を伝授されつつ、
会場へ…。
そこはまさにめくるめく物語の世界でした。
琵琶湖のほとりに桑実寺が建立されるまでを綴った「桑実寺縁起」。
病に苦しむ人を描いた「病草子」。
ご馳走を前にしながら歯がゆらぐ男を女がおかしそうに笑っています。
大好きな「百鬼夜行図」も見ることができました。
仏具、楽器や日用品などの古道具が付喪神に変身して京中を徘徊します。
絵巻のコレクターだったという後白河法皇(1127〜1192)についても、
もっと知りたくなりました。
6月1日まで後期の展示中。
会場は絵巻を楽しむさまざまな仕掛けも用意されています。
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