奥に美しいお庭があることは
もう何度もご紹介してきました。

今日は、このお庭にある月照の歌碑の写真をアップします。
この歌碑に映された月照の書は
松屋さんが所蔵されているものです。
月照は、文化10年(1813)生まれ。
22歳で清水寺の住職となっています。
幕末、尊皇攘夷に傾倒。
西郷隆盛と親交があり、安政の大獄の際、
西郷と共に京を追われ、薩摩に下る途中で松屋に身を隠すのです。
ところが薩摩に着いても、体制が変わった薩摩藩に追放され、
西郷と共に錦江湾に入水して亡くなるのです。
西郷さんは一命を取り留めるのですが…。
さて、松屋所蔵の書は、
かくまってくれた松屋の主人、栗原孫兵衛さん宛てのもの。
この書は歌碑にされ、
松屋の中庭に置かれています。


「ことの葉の
花を
あるしに
旅ねする
この松かけは
千よも
わすれし」
お礼の言葉を花にして主に贈りたい
旅の途上で泊めていただいたこの松屋へのご恩は
いつまでも忘れることはないでしょう