三が日で200万人が訪れると言われる太宰府。
でもそれは表参道のこと。
一歩奥に入りこめば、静かな太宰府が待っています。
さてお正月の3日に、わたしが案内したのは『弘法水』。
かの源氏物語にも記載されている太宰府の清水です。
場所は観世音寺の裏手になります。
観世音寺の後ろに出ると、四王寺山に向かって一本の道が続いています。
その道を200メートルほど行った左手の家の右手に看板があります。

見つけましたね。
この道の先に泉は湧いています。

お堂があるので、まずお参りを。

ここに見えているのはエノキです。
弘法水と呼ばれているのは、このエノキの下に観音菩薩と弘法大師の石像があるから。
正式には清水井、あるいは山ノ井と言います。
観世音寺の山号は清水山(せいすいざん)。
この井戸は観世音寺の山号のいわれとなったと考えられています。
源氏物語玉鬘(たまかずら)の巻に
「清水の御寺の、観世音寺に…」と出てきます。
平安末期の歌謡集『梁塵秘抄』にも「筑紫野霊験書は、大山、四王寺、清水寺…」と出てきます。
お堂の右手に回って覗き込めば、
今も清水は涸れていないのです。

1200年以上も前からこの地の人々に大切にされてきた清水。
その空気がこの清水の周りには漂っています。
※参考文献:弘法水の建物に貼ってあった説明書
posted by Rino(ニックネーム) at 16:34| 福岡 ☁|
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●弘法水
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