昨日、打ち合わせで行った「古香庵」。
天満宮参道、二つ目の鳥居の少し先の角、中村屋の手前で左折。
少し歩いて白い長塀のお食事処です。

この古い建物は太宰府を代表する書家の住まいでした。
その書家とは吉嗣梅仙、拝山、鼓山。
江戸末期から昭和にかけて活躍しました。
吉嗣家は代々天満宮の神官でした。

梅仙、拝山、鼓山とも太宰府に縁ある名前。
梅に天拝山、そして四王寺の山、鼓山。
梅仙は斎藤秋圃に師事。
三条実美の厚遇を得、お酒好きで、出かけるときは酒入り瓢箪を腰にぶら下げていたそう。
特に拝山は左腕の書家として有名。
明治初頭、日田の漢学塾咸宜園で勉強後、政府の役人をしていましたが、
暴風の災害で右手を切断。
そのため太宰府に戻って書家として再出発。
失った右腕の骨を絵筆にして南画を書いたという壮絶なエピソードも知られています。

鼓山書
その住居は「古香書屋(ここうしょおく)」と呼ばれていました。
古香とは梅のこと。
そう名づけたのは三条実美卿とのこと。

昭和42年からは会席料理店として営業。

母屋の建物は明治44年に建てられたものです。

貫禄のある硯
お食事だけでなく、喫茶利用もOKです。

おしるこ
打ち合わせで、ちょいとお茶するところが、
こんな歴史ある場所というのも太宰府の魅力です。
※参考/「古香庵」リーフレット・店内パネル
吉嗣梅仙(よしつぐばいせん)文化14年(1817)〜明治29年(1896)
吉嗣拝山(よしつぐはいざん)弘化3年(1846)〜大正4年(1915)
吉嗣鼓山(よしつぐばいせん)明治12年(1879)〜昭和32年(1957)
◆古香庵
宰府3-3-33
Tel:092-924-2525
posted by Rino(ニックネーム) at 11:18| 福岡 ☔|
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