昨日、太宰府市役所の山村信榮(のぶひで)氏の
「梅花の宴 人形制作の背景」の講義がありました。
人形を制作したのは山村信榮氏のお父様の山村延Y(のぶあき)氏。
実に興味深いお話でした。
梅花の宴の人形が普通の博多人形と異なる所以がよく分かりました。
池袋モンパルナスの熱い灯が燃えていた東京で
少年期を過ごした延Y氏は戦後、博多に戻り博多人形師に入門。
独立後は彫刻家、安永良徳氏に指示。
そのため、クラフトとアートの両方に立ち位置を持つ作風が生まれました。
そういう目で梅花の宴の人形を見ると、
シンプルな絵付けに動きのある造形が見えてきます。
文化ふれあい館にある国分寺の七重塔のレプリカにある人形も延Y氏のもの。

三体の人形を観察すると、物語があるようです。

官人の見守る中、国分寺の偉い僧侶に別の僧侶が届け物をしているのでしょうか。

瞠目すべきは届けるというアクションの僧の動き。

小さい人形なのに、衣を翻し、
届けるという行為の一瞬を見事に切り取っています。
受け取る僧侶の威厳、官人のいかめしい表情。

改めて山村延Y氏という人形作家の力量を感じました。
posted by Rino(ニックネーム) at 14:23| 福岡 ☔|
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●国分寺
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