「世間(よのなか)は 空(むな)しきものと 知る時し
いよよますます 悲しかりけり」
(大伴旅人)
〜世の中は空しいものだと思い知ったとき、
いよいよますます悲しいものだ〜

この歌は万葉集巻五の冒頭に置かれています。
万葉集を編纂した旅人の息子、家持も、
この歌に思い入れがあったのでしょう。
大伴家は代々武門の名家。
養老4年(720年)、旅人は隼人の反乱を鎮圧するために
征隼人持節大将軍に選ばれ、
隼人征討に南九州にやってきました。
隼人側は数千人の兵が集まり、
7ヶ所の城に立て籠もりました。
朝廷側は九州各地から1万人以上の兵を集めて
戦ったといいます。
大宰府では赴任後まもねく妻を亡くし、
729年には長屋王の変も起こり、
心中は空しさでいっぱいだったことでしょう。
そんな中で生まれた歌でした。
揮毫は奈良女子大学名誉教授の坂本 信幸氏。

ラベル:大伴旅人



