
空海の風景〈上〉 (中公文庫) - 司馬 遼太郎

空海の風景〈下〉 (中公文庫) - 司馬 遼太郎
太宰府に関連する小説として
「空海の風景」を読んでみました。
空海が主人公の小説は初めてでした。
これは人間空海を理解するための優れて貴重な一冊。
これだけの異能の人物が平安時代の日本に現れた奇跡。
あまりに常人を超越した地球人であったことを知りました。
当時、空海は長安で唐の言葉を通訳なしで
操るどころか(同時期に行った最澄には通訳がいました)、
他を凌ぐ異才で作った漢詩は長安の文人の尊敬を集め、
サンスクリット語まで短期間で修得。
師である恵果にはすぐには会わず、
自身の才能が広く知れ渡るまで根回しをした上で会い、
密教の最高位を授かってしまいます。
恵果は初対面で空海の素質を見抜き、
即座に密教の奥義伝授を開始したとのことでです。
帰国してからもすぐには都へ上がらず、
観世音寺に2年間も滞在して機を伺います。
空海が滞在したと思うと、
観世音寺は格別な感慨なしに歩くことはできません。
この平安時代の超人が日本という狭い世界でなく、
長安という当時の世界最大の国際都市で
もっと活躍していたならどうなっていたのでしょう・・・。



